1級 · 読解 · 第70回
笑いはジョークの前に
この回の内容
1級 · 読解 · 第70回
「不調和理論 → だが大半の笑いを説明できない → 会話の観察 → 笑いは句読点 → 問いの立て直し」の運びです。
統計が理論を打つ
何百もの自発的会話を盗み聞きした研究では、笑いの直前の発言は文学的基準では機知に欠け、話し手のほうが聞き手より多く笑い、最も多い引き金は挨拶や別れの挨拶でした。
The pattern held across settings, ages, and topics, which is precisely what a stimulus-centred account would not predict.(刺激中心の説明では予測できない結果)。
問いを立て直す
笑いが本質的に 親和的(affiliative) なら、不調和は必要でも十分でもない ━ 枠の衝突を静かに認識するだけのこともあれば、衝突がなくても笑うこともある。
What incongruity theory omits, then, is the audience.(不調和理論が落としているのは聴衆だ)。
結論は To ask why a thing is funny in the abstract is to pose a question the phenomenon was never built to answer(抽象的に「なぜ面白いか」と問うのは、この現象が答えるようにできていない問い)で、問うべきは 誰と笑っているか です。
つまずきやすい所
○ 大半は機知のない発言の後に起きる
✗ 笑いは主に冗談への反応である
devoid of wit。
○ 時折の材料ではあるが本質的機構ではない
✗ 不調和理論は完全に誤りである
an occasional ingredient。
○ 笑いは身体間の取引で、聴衆を欠いた分析は的を外す
✗ 面白さは刺激の性質として分析できる
What … omits … is the audience。
観察データで理論を修正し、問いの立て方そのものを変える構成です。