準1級 · 読解 · 第18回
人工知能の倫理
この回の内容
準1級 · 読解 · 第18回
準1級の読解トピック「芸術の倫理」を題材に、抽象的な議論を扱う論説文に取り組みます。表現の自由、検閲、芸術の社会的責任といったテーマの語彙と論理展開を読み取る力が養えます。
三つの問いを分けて追う
冒頭で three intertwined questions(公平か/誤ったとき誰が責任を負うか/推論を理解できるか)が提示され、以降の段落がその順に対応します。
バイアスの核心は The machine does not invent prejudice; it launders it.(機械は偏見を生み出すのではなく、それを洗浄する)で、既存の不平等に数学の権威を与えるという主張です。
対策への批判と、それでもの結論
説明可能性の要求には2つの批判があります。
- plausible-sounding explanation is not the same as a true one(もっともらしい説明は真の説明とは違う)
- 精度の高いモデルを捨てることになりかねない。
それでも Yet the alternative—delegating consequential decisions to processes no one can scrutinise—is a bargain few societies should be willing to accept. と、代替案のほうが受け入れがたいと締めます。
つまずきやすい所
○ 既存の偏見を再生産し、数学の権威を与えている
✗ AI は新たな偏見を生み出している
does not invent … it launders it が根拠。
○ もっともらしい説明 ≠ 真の説明、精度との折り合いもある
✗ 説明可能な AI で問題は解決する
批判が2点並ぶ。
○ 批判を認めつつ、代替案の方が受け入れがたいとする
✗ 筆者は説明可能性の要求を退けている
Yet the alternative … が結論。
三つの問いの対応関係と launder の比喩を押さえれば、主旨と細部の設問がそろって取れます。