準1級 · 読解 · 第31回
酸性化する海
この回の内容
準1級 · 読解 · 第31回
海洋酸性化をテーマにした準1級の科学読解です。環境問題の専門語彙と科学的論証の流れを学び、アカデミックな英文を正確に読み取る力を養えます。
数字の読み方と対数の注意
表層水は200年前より約30%酸性寄りだと述べた直後に but in chemistry, small numbers on a logarithmic scale conceal enormous changes(対数目盛りでは小さな数字が巨大な変化を隠す)と補足されます。
「30%なら小さい」と読ませない仕掛けで、設問はここを狙います。
影響を受けるのは炭酸カルシウムで殻や骨格を作る生物(サンゴ・カキ・一部のプランクトン・翼足類)です。
安心論への反論と結論
Some commentators take refuge in the ocean's vastness … This complacency is misplaced.(海の広さに安心する見方は誤っている)と明確に否定し、理由として The very capacity that has shielded the atmosphere is finite(大気を守ってきた能力そのものが有限)を挙げます。
結論は The acidifying ocean is therefore not a separate crisis but the submerged half of the same one. で、気候問題と同一の危機だと位置づけます。
つまずきやすい所
○ 対数目盛りでは巨大な変化にあたる
✗ 30%の変化は小さいので影響も小さい
直後の補足が読み違いを封じている。
○ 吸収能力は有限で、失われると温暖化が加速する
✗ 海は広いので無限に吸収できる
This complacency is misplaced. 以下が根拠。
○ 同じ危機の水没した半分
✗ 海洋酸性化は気候問題とは別の話題である
結論文の not A but B。
数字に付いた注意書きと安心論への反論。この2点を押さえれば主旨と細部がそろいます。