準1級 · 読解 · 第46回
絶滅種をよみがえらせる
この回の内容
準1級 · 読解 · 第46回
遺伝子技術による絶滅種復活(脱絶滅)の可能性と倫理を論じた長文を読みます。先端科学のトピックを通じて、賛否の論点を整理しながら読む批判的読解力が身につきます。
擁護の論拠は「郷愁」ではない
The scientific case rests on more than nostalgia.(科学的な論拠は郷愁以上のものに基づく)として、失われた種が果たしていた機能(マンモスが低木を踏み倒し雪を締め、炭素を蓄える凍土を保った)を挙げます。
ecological engineers の再導入で気候変動を遅らせうるという主張です。
最後は技術ではなく哲学の問い
The deepest question, however, is not technical but philosophical: whether the power to revive the dead obliges us to wield it, or whether some losses are better mourned than reversed.(できる力が行使する義務を課すのか、それとも逆転より弔うべき喪失があるのか)。
設問の主旨はこの二者の提示であり、どちらかに断定した選択肢は誤答です。
つまずきやすい所
○ 遺伝子改変されたゾウ(人の期待に合わせた似姿)
✗ 実験で本物のマンモスが復活する
never be a true mammoth but a … facsimile。
○ 道徳的危険(保全の切迫感の喪失)と予算の転用も含む
✗ 批判は技術的な困難だけを問題にしている
More troubling … moral hazard。
○ 哲学的な問いを提示して締める
✗ 筆者は脱絶滅を支持している
not technical but philosophical。
擁護の中身と批判の3層を分け、結論が問いの提示であることを押さえます。