準1級 · 読解 · 第49回
サンゴ礁を再生する
この回の内容
準1級 · 読解 · 第49回
白化したサンゴ礁の再生プロジェクトを題材にした準1級読解です。海洋環境・保全活動に関する語彙を習得し、問題から取り組みへと展開する論説文の構成を読み解く力が身につきます。
批判の2段階と、再生側の自己認識
批判は
- 同じ熱に弱いサンゴを植えるのは treadmill(回し車=進まない)
- 規模が違う(数ヘクタール対数千平方キロ)で、restoration risks becoming a comforting distraction(心地よい気晴らしになりかねない)と述べます。
重要なのは The restorers themselves rarely disagree.(再生に携わる側もほとんど異論がない)で、対立ではなく役割の限定として整理されます。
triage(優先順位づけ)という自己定義
They describe their work not as a cure but as a form of triage—buying time, preserving genetic diversity, and keeping fragments … alive long enough for a slower political reckoning to catch up.(治療ではなく応急の選別。時間を稼ぎ、遺伝的多様性を保ち、政治の清算が追いつくまで生かしておく)。
結論は depends less on the ingenuity of the divers than on choices made far from the water(潜水者の工夫より、水から遠い場所での選択に左右される)です。
つまずきやすい所
○ 規模が桁違いで、時間稼ぎにとどまる
✗ 移植によってサンゴ礁は回復に向かっている
a few hectares 対 thousands of square kilometres。
○ ほとんど異論がない(自らを triage と呼ぶ)
✗ 再生に携わる科学者は批判に反発している
The restorers themselves rarely disagree。
○ 議論を呼ぶ賭け(遺伝的純粋性との引き換え)
✗ 支援進化は広く受け入れられた手法である
a controversial gamble。
批判の2段階と再生側の自己定義が一致している点を押さえれば、対立型の誤答を切れます。