準1級 · 読解 · 第84回
長寿への探求
この回の内容
準1級 · 読解 · 第84回
長寿・不老をめぐる最新研究と倫理的問いを論じる準1級読解です。科学・医療分野の語彙と、研究内容を要約・評価する読み方を学び、専門性の高い長文に対応する力を伸ばします。
主張の中身と、慎重論の根拠
老化は単一の劣化ではなく DNA 損傷・染色体末端の短縮・老化細胞の蓄積という同定可能な機構の累積だとされます。
慎重論の根拠は Interventions that work wonders in a worm have a long history of failing in people(線虫で効いた介入が人で失敗してきた歴史)と、無菌のケージのマウスは現実世界の人の代理として不十分という点です。
実験室では答えられない問い
Who would gain access to treatments that are likely … to be ruinously expensive? Would a society of centenarians stagnate …?(誰が高額な治療を受けられるのか、百歳社会は停滞しないか)。
推進派は more healthy years(健康な年数の延長=疾病を最後の短い期間に圧縮する)と応じますが、筆者は it remains … a hypothesis dressed up as a destination(目的地の装いをした仮説にとどまる)と評価します。
つまずきやすい所
○ 動物での延長が主で、人では試験段階
✗ 人でも寿命延長が確認された
are now being tested in humans。
○ 興奮に値するが確実性にはまだ値しないとする
✗ 筆者は老化研究を否定している
結論の対句。
○ 目的地の装いをした仮説
✗ 健康寿命の延長は達成された目標である
a hypothesis dressed up as a destination。
主張・慎重論・社会的問いの3層を分ければ、過信型の誤答を落とせます。