準1級 · 読解 · 第3回
ベーシックインカム
この回の内容
準1級 · 読解 · 第3回
普遍的ベーシックインカムをテーマにした論説文を読みます。賛否両論の議論構造を追いながら、経済・社会政策に関する準1級レベルの語彙と論理展開の読み取り方が身につきます。
立場の仕分け表
同じ制度を支持する理由が立場ごとに違います。
Libertarians は制度の簡素化、Progressives は最低限の保障。
反対は主に算術(費用)で、Skeptics は公平性(なぜ富豪にも同額か)を問い、Defenders は普遍性こそが要点だと返します。
設問は「誰がどの理由で賛成・反対したか」の入れ替えで誤答を作ります。
実証結果は「予測の否定」の形で出る
recipients … do not, as critics predict, abandon work en masse という書き方は「批判者の予測に反して〜しない」という二重構造です。
as critics predict を主節の内容と読み違えると意味が反転します。
結論の The debate … is less about economics than about what a society owes its members. は less A than B(A よりむしろ B)で、経済学より価値観の問題だと締めます。
つまずきやすい所
○ 大挙して就労を放棄することはなかった
✗ 試験導入では受給者が働くのをやめた
do not, as critics predict, abandon work の挿入句に引っかかりやすい。
○ mostly arithmetical(主に費用の計算)
✗ 反対論の中心は道徳的な理由である
公平性の疑問は別に skeptics として並置されている。
○ the numbers alone will never adjudicate(数字だけでは決着しない)
✗ 筆者は数字で決着がつくと考えている
最終文が結論。
立場と理由の対応表を作れば設問はほぼ解けます。挿入句と less A than B が読み違いの山場です。