準1級 · 読解 · 第27回
ワクチンの歴史
この回の内容
準1級 · 読解 · 第27回
ワクチン開発の歴史をたどる科学系の論説文を読みます。時系列に沿った説明文の読み取り方と、医学・科学史で使われる準1級レベルの専門的語彙を習得できます。
時系列と仕組みの違い
人痘(inoculation)は患者の膿を健康な人の皮膚に接種する方法で、a minority of those inoculated died(一部は死亡した)とリスクが明記され、それでも偶然感染より安全でした。
ジェンナーは牛痘を用い、vacca(ラテン語で牛)から vaccine の語が残ります。
mRNA ワクチンは Rather than introducing a weakened pathogen … deliver genetic instructions(弱毒化した病原体ではなく遺伝的な指示を届ける)と、仕組みが根本的に違います。
「実践が理解を追い越す」という主張
Crucially, Jenner could not explain why his method worked(なぜ効くか説明できなかった)→ a reminder that practice has often outrun understanding in medicine(医学では実践が理解を追い越すことが多い)が筆者の主張です。
結論の a story not of sudden genius but of accumulated, often unglamorous, persistence(突然の天才ではなく、蓄積された地味な粘りの物語)も同じ趣旨です。
つまずきやすい所
○ なぜ効くかは説明できなかった
✗ ジェンナーは免疫の仕組みを解明した
could not explain why が明記。
○ 一部は死亡したが偶然感染より安全だった
✗ 人痘接種は安全な方法だった
比較の上での相対的な安全性。
○ 遺伝的な指示を届けて体内で断片を作らせる
✗ mRNA ワクチンは弱毒化した病原体を使う
Rather than introducing a weakened pathogen。
時系列と仕組みの違いを表で持てば、混同型の誤答を確実に落とせます。