準1級 · 読解 · 第71回
あなたのDNAは誰のものか?
この回の内容
準1級 · 読解 · 第71回
遺伝子情報の所有権やプライバシーをめぐる準1級レベルの論説文を読みます。生命倫理・科学技術の論点を整理する読解力と、専門的な抽象語彙が身につきます。
ゲノムは「共有され、取り消せない」
A genome is not a password that can be reset once compromised; it is permanent, and it is shared.(ゲノムは漏れても再設定できるパスワードではない。恒久的で、しかも共有されている)が前提です。
自分が提供すれば、同意していない兄弟・親・子まで露出します。
設問はこの「本人だけの問題ではない」点を狙います。
同意が空虚になる3つの条件
But consent is hollow when the terms run to thousands of words, when the data outlives the company that gathered it, and when a single relative's decision can betray an entire bloodline.(規約が数千語に及ぶとき、データが収集企業より長く残るとき、親族1人の判断が血統全体を裏切りうるとき、同意は空虚だ)。
結論は privacy の概念が個人単位で作られているという概念上の問題です。
つまずきやすい所
○ 血縁者にも及ぶ(同意していない親族が露出)
✗ 遺伝情報は本人だけの問題である
it is shared / never consented。
○ 執行は不十分で生命保険等は対象外
✗ 遺伝的差別を禁じる法があるので保護は十分
enforcement is patchy。
○ 3つの条件下で同意は空虚になる
✗ 利用規約に同意しているので問題ない
consent is hollow when …。
「共有される情報」という性質から論が展開します。同意の空虚さの3条件が設問の核です。