1級 · 読解 · 第57回
強いられる同意の構造
この回の内容
1級 · 読解 · 第57回
「主権的な利用者という神話 → 界面は説得の装置 → ダークパターン → 同意論への反論 → 同意は達成であって所与ではない」の運びです。
非対称は設計されている
同意バナーでは、同意ボタンは鮮やかで誘うような色、拒否は階層の奥に埋められ、灰色で見えにくく、あるいはわざと入り組んだ言い回しにされる。
This is not incompetence but strategy.(これは無能ではなく戦略だ)。
最小抵抗経路を選ぶ人間の性向を利用して、率直に頼めば得られない結果を製造します。
同意は達成であって所与ではない
Consent presupposes deliberation; where an interface is calibrated to forestall reflection, what masquerades as agreement is closer to acquiescence.(同意は熟慮を前提とする。反省を阻むよう調整された界面では、同意に見えるものは黙認に近い)。
さらに専門性の非対称 ━ 常時テストする有給チームと、一瞬眺めるだけの個人。
結論は informed consent is … a contingent achievement(情報に基づく同意は固定量ではなく、条件つきの達成)です。
つまずきやすい所
○ 意図的な戦略
✗ 分かりにくい設計は技術的な未熟さの結果
not incompetence but strategy。
○ 熟慮を阻む設計下では黙認に近い
✗ クリックした以上、同意は成立している
Consent presupposes deliberation。
○ 条件つきの達成であり、絶えず掘り崩される
✗ 情報に基づく同意は所与の状態である
a contingent achievement。
同意概念の再定義が主旨。「クリックしたから同意」型の誤答を切ります。