1級 · 語彙 · 第17回
金融(応用)
この回の内容
1級 · 語彙 · 第17回
fungible / seigniorage / hysteresis / deleverage / insolvency / disinflation。似て非なる用語の切り分けが命です。
混同すると意味が壊れる3組
①insolvency(支払不能=負債が資産を上回る)⇄ illiquidity(流動性不足=資産はあるが現金化できない)。
救済の第一歩はこの判別です。
②disinflation(インフレ率の鈍化。物価はまだ上がる)⇄ deflation(物価そのものの下落)。
③deleverage(債務を圧縮する)⇄ leverage(てこを利かせる=借入で拡大する)。
hysteresis と fungible の使い方
hysteresis(履歴効果)は「一度上がった失業率が景気回復後も下がらない」ように、過去の経験が現在の状態を縛る現象です。
fungible は fungi(果たす。perfunctory と同語根)で「同種のどれでも代わりになる」= 代替可能。
貨幣が典型で、逆に non-fungible(代替不可能)が NFT の NF です。
つまずきやすい所
○ インフレ率の鈍化(下落は deflation)
✗ disinflation を「物価下落」と訳す
上昇が続いている点が違う。
○ 資産超過か現金化できないかで別
✗ insolvency と illiquidity を同義に扱う
処方(救済策)が変わる。
○ 代替可能な
✗ fungible を「機能的な」と誤読
non-fungible(NFT)の対で覚える。
金融語は「似て非なる対」を一組ずつ確定させれば、議論の筋が読めます。