1級 · 語彙 · 第37回
最先端科学
この回の内容
1級 · 語彙 · 第37回
entropy / equilibrium / anomaly / empirical / extrapolate / catalyst。理科の語が論説に転用される点が1級の要点です。
科学の意味と、論説での比喩
catalyst は「触媒(自らは消費されず反応を速める)」から「(変化の)契機」へ。
equilibrium は「平衡」から「勢力の均衡」へ。
anomaly は「異常・変則」で、科学史ではケプラーのデータのように通説を覆す例外を指します。
entropy は「無秩序の度合い」で、組織や情報の乱れの比喩に使われます。
extrapolate は「既知から外へ推し広げる」= 外挿。
extrapolate は批判にも使われる
extrapolate は中立の「外挿」ですが、限られた事例から広く一般化する行為への批判としても使われます(You cannot extrapolate from a single case.)。
empirical は「経験・観察に基づく」で、教義(dogma)や思弁(speculation)と対比されます。
catalyst を比喩で使うときは「自分は変わらずに変化を起こした」含みが残る点が肝です。
つまずきやすい所
○ 自らは変わらず変化を促す契機
✗ catalyst を「原因」と同義に使う
触媒の性質が比喩に残る。
○ extrapolate = 外へ推定/interpolate = 間を補う
✗ extrapolate を interpolate と混同する
接頭辞で逆。
○ 観察・実証に基づく(肯定的)
✗ empirical を「経験則の(当てにならない)」と読む
対は dogma / speculation。
科学語は本来の意味と比喩の両方で押さえます。extrapolate の批判的用法も要点です。