1級 · 語彙 · 第47回
仕事・キャリア
この回の内容
1級 · 語彙 · 第47回
vocation / tenure / sinecure / meritocracy / nepotism / sabbatical。制度と評価の語です。
評価が正反対の2語
meritocracy(能力主義=実力で処遇が決まる)と nepotism(縁故主義=身内びいき)は評価が正反対で、しばしば同じ記事で対比されます。
sinecure は sine(〜なしに)+ cura(世話)=「職務のない職」= 閑職。
sabbatical はヘブライ語 Sabbath(安息)から「研究休暇」。
tenure は準1級でも扱った ten(保つ)で、大学では「終身在職権」を指します。
理念としての meritocracy は批判もされる
meritocracy は理念としては肯定的ですが、「実際には出自の有利が能力に化けているだけだ」という批判とセットで論じられます(no economy operates as a perfect meritocracy)。
nepotism は nepos(甥)から来ており、中世教皇が甥を登用した慣行が語源。
cronyism(仲間内びいき)も併せて覚えます。
つまずきやすい所
○ vocation = 天職/vacation = 休暇
✗ vocation と vacation を混同する
voc(呼ぶ)と vac(空)。
○ 職務のない閑職(皮肉)
✗ sinecure を「安定した職」と肯定的に使う
評価は否定的。
○ 理念への批判とセットで論じられる
✗ meritocracy を無条件に肯定語として読む
論説の定型。
制度語は評価の向きで整理します。meritocracy は批判とセットで出る点が1級らしい要点です。